フリーライターは図書館へ行く


みなさん図書館はお好きですか?

私の家は車で10分の場所に素敵な図書館があるので、日々積極的に利用してます。咳払いも憚られるあの独特の雰囲気がたまらなく好き。

ネットリサーチより紙の本が効率的?


以前インターネットリサーチについて、いくつかお役立ち記事を書きました。

たしかに企業のプレスリリースや最新の政策や行政サービスを調べるにはネットが便利なんです。でも、いくらリサーチしてもピンとこないときは図書館に行ってみましょう。

特に「〇〇とは?」「〇〇をわかりやすく!」みたいな定義と概要を調べる場合、「〇〇」についての解説本を読んだ方が早いのです。

  1. 目次で内容を予測する
  2. 各章を流し読み
  3. Q&Aを熟読
  4. 大切な部分をプリントアウト
  5. 残った疑問点をネットで解消する

私の場合は上記の流れで作業します。これと同じ情報量をネットで得ようとしたら……

  1. 検索上位サイトを読み込む
  2. 検索上位サイトの参照サイトを読み込む
  3. 関連情報を検索して真偽を確認する

かなり時間がかかります。ネットには「最後のページ」がありませんから、自ら切り上げない限りリサーチは終わりません。下手すると半日を費やすことも。

目と脳と心


ところで文字を読むという行為、紙の本とモニターではどのように違うのでしょう? やっぱり誰もが疑問に思うようで、1980年代から世界中で研究されてました。

わりと有名なのが、2003年にレスター大学のケイト・ガーランドが発表した「書籍は長期記憶、モニターは短期記憶」(リンク先は英語)という説。

ものすごく乱暴に要約すると、「紙はモニターより生理的に親和性がある」ということですね。紙の方が視神経に優しいから、情報が抵抗なく入ってきて定着しやすいのでしょう。

また、タフツ大学の心理学者メリアン・ウルフもこう指摘しています。

「紙で読んだ内容は【地図のように】脳に記憶されていく」。

そういえば紙の本って、ページのどのあたりに何が書いてあったか、ビジュアル的に記憶することが多いかもしれません。加えて、ページをめくる動作も記憶を補助するらしいです。

最後かなり脱線しましたが、同じ文章でも五感と脳は媒体を区別しているわけです。

こうなると、「教科書を丸ごとタブレットにしちゃえ!」という昨今の教育に、なんだかそこはかとない不安を感じたりする今日この頃です。