みなさん図書館はお好きですか?
私の家は車で10分の場所に素敵な図書館があるので、日々積極的に利用してます。咳払いも憚られるあの独特の雰囲気がたまらなく好き。
ネットリサーチより紙の本が効率的?
以前インターネットリサーチについて、いくつかお役立ち記事を書きました。
たしかに企業のプレスリリースや最新の政策や行政サービスを調べるにはネットが便利なんです。でも、いくらリサーチしてもピンとこないときは図書館に行ってみましょう。
特に「〇〇とは?」「〇〇をわかりやすく!」みたいな定義と概要を調べる場合、「〇〇」についての解説本を読んだ方が早いのです。
- 目次で内容を予測する
- 各章を流し読み
- Q&Aを熟読
- 大切な部分をプリントアウト
- 残った疑問点をネットで解消する
私の場合は上記の流れで作業します。これと同じ情報量をネットで得ようとしたら……
- 検索上位サイトを読み込む
- 検索上位サイトの参照サイトを読み込む
- 関連情報を検索して真偽を確認する
かなり時間がかかります。ネットには「最後のページ」がありませんから、自ら切り上げない限りリサーチは終わりません。下手すると半日を費やすことも。
目と脳と心
ところで文字を読むという行為、紙の本とモニターではどのように違うのでしょう? やっぱり誰もが疑問に思うようで、1980年代から世界中で研究されてました。
わりと有名なのが、2003年にレスター大学のケイト・ガーランドが発表した「書籍は長期記憶、モニターは短期記憶」(リンク先は英語)という説。
ものすごく乱暴に要約すると、「紙はモニターより生理的に親和性がある」ということですね。紙の方が視神経に優しいから、情報が抵抗なく入ってきて定着しやすいのでしょう。
また、タフツ大学の心理学者メリアン・ウルフもこう指摘しています。
「紙で読んだ内容は【地図のように】脳に記憶されていく」。
そういえば紙の本って、ページのどのあたりに何が書いてあったか、ビジュアル的に記憶することが多いかもしれません。加えて、ページをめくる動作も記憶を補助するらしいです。
最後かなり脱線しましたが、同じ文章でも五感と脳は媒体を区別しているわけです。
こうなると、「教科書を丸ごとタブレットにしちゃえ!」という昨今の教育に、なんだかそこはかとない不安を感じたりする今日この頃です。
